夏場の体調管理
暑い夏の到来です。高齢者には影響の大きい季節。そこで今回は、夏場に高齢者がかかりやすい病気について紹介します。
【脱水】
脱水とは体内に水分が不足する状態を言います。高齢者の場合は成人の6割まで体内水分が減ると言われ、普段から乾いた状態にあるので脱水になりやすいのです。また、感覚の機能も衰えてくるため、口渇も成人と比べて感じにくく脱水に気付かないケースが多くなります。
介護では水分摂取に介助を必要とする高齢者が多く、日頃の管理がなければ脱水の危険が高くなります。ひとたび脱水になると体調は一気に衰え、なかなか元に戻りません。ですから日頃の体調管理が重要になります。
また、夏はもちろんのこと、冬も乾燥しやすく脱水になりやすいため一年を通して管理が必要です。
<症状>
●微熱が続く ●高熱が出る ●急に会話が合わなくなる ●認知力が低下する ●ぐったりする ●排尿回数が減少する ●尿の色が濃くなる ●便秘 など
<予防>
健康維持のためには一日に1000ml~1500ml程度の水分が必要とされています。
高齢者は水分を蓄えることが難しく、一度にたくさん摂取したからといって一日中潤っていられません。こまめに飲水を勧めていくことが重要です。

【熱中症】
熱中症とは外気においての高温多湿などが原因で発汗や循環機能に異常が起こり、体温の調整ができなくなることによって発症するさまざまな障害の総称です。同時に、体内の水分や塩分のバランスも失われます。
<症状>
●めまい ●痙攣 ●吐き気 ●意識障害 ●頭痛 など

<かかりやすい人>
●5歳以下の幼児
●65歳以上の高齢者
●肥満の方
●下痢をしている方
●発熱がある方
●睡眠不足の方
<予防>
●こまめに水分をとる
●睡眠を十分とる
●風通しを良くする
●室温の調節をする
<かかった時の応急処置>
●水分を与える
*ポカリスエットなどは高齢者には濃度が濃いため、少し薄めて飲ませると良い。
*汗をかいている場合は、体内の塩分が足りなくなっている状態なので梅干しか味噌汁を飲ませると良い。
●室温の調節をする
●体を冷やす
●高熱が出たり、何か異変がある場合は、速やかに掛かりつけの病院に搬送する。
【食中毒】
食物に菌やウイルスが発生し、それを食べて起きる病気です。夏場は菌が育ちやすい高温多湿であることから、食中毒の発生が多くなります。
<症状>
●吐き気 ●嘔吐 ●下痢 ●発熱 ●腹痛 など
<予防>
●魚介類や肉類には食中毒の原因となる菌が付きやすいため、加熱処理をして食べるか、あまり時間を置かずに食べる。
●上記の食材を調理した包丁やまな板などは、しっかり洗浄する。

【夏風邪】
風邪をひいてしまうのはウイルスの感染が原因です。多くのウイルスは寒くて乾燥した環境を好みますが、なかには夏の暑さと湿気を好むウイルスがいます。エンテロウイルスやアデノウイルスがその代表で、これらが大暴れするのが夏風邪です。症状は通常の風邪とあまり変わりませんが、エンテロウイルスに感染すると胃腸障害を伴うことが特徴です。
<症状>
●喉の痛み ●咳 ●発熱 ●頭痛 ●鼻水 ●胃炎 ●下痢 など

<予防>
●冷房などで室内・室外の気温差、温度差が大きいと体を調節する神経が乱れ、風邪をひきやすくなるため、室内を冷やし過ぎないようにする。
●睡眠を十分にとる
●栄養を十分にとる
●適度に換気する