介護老人保健施設 しょうわ
サイトマップ
サイト内検索

インターンシップを終えて

インターンシップを終えて -1-

獨協大学3年 デイケアインターンシップ生 前嶋 香織

(1) はじめに

 以前、20代から30代の障害者施設でボランティアをしていたことがあり、この夏は福祉関係の仕事を是非してみたいと思っていた。受け入れ先がしょうわさんに決まって安心はしたものの他より期間が1、2週間長い1ヶ月! そしてとても過酷な適性検査があり、最初から一筋縄ではいかないなと覚悟のようなものはしていた。

約1ヶ月を終え、正直ホッとしている。今までの夏休みの中で一番よく動いた1ヶ月でもあり、日頃の運動不足を実感することもできた。

私は学校自体が福祉系ではないのでその分、何故私がここにいるのか不思議に思った方が多かったらしく、ずいぶん「なんでしょうわなの?」と聞かれた。最初は困ったが、聞かれる度に自分がしょうわさんにいる意味を考える機会にもなった。

(2)苦手、衝撃

 初めて飛び込んだ介護の世界だったので不安は大きかったが、ほとんどのことはコツさえつかめばなんとか自分にもできたことが多かったことに驚いている。

私が苦手だったのが利用者様の不安を取り除いてあげられるような嘘をついてあげることや、なかなか移動しようとしない方にうまい言葉をかけ、すっと立たせて移動させることだった。「こう言えば動く!」と言われ、実践してみるもののなかなか通用しなかった。他のケアワーカーさんが言うと簡単に動くのに、とてももどかしかった。ただ言えばいいという訳でもなく、コツがあるのだなと感じた。

毎日、本当にたくさんの方がデイケアにやってくる中で、一日に数回関わる人が出てきた。私にとっては「今日数回目」であるのにその利用者様にとっては、その一回一回が初めてになってしまうことに衝撃を受けた。結構長い間深い話をしていたこともあったと思うが、それも少したつと利用者様の中で忘れられてしまうことは切なかった。1ヶ月で覚えてもらうことは難しかったかもしれないが、もっと努力もできたのかもしれないと思うと悔やまれる。

(3)転倒事故から学んだこと

 インターンシップが始まって2週間が過ぎた時、普段と変わりなく利用者様をトイレに誘導していた時、突然その利用者様が転倒してしまった。あまりに一瞬の出来事であり、今まで一度もなかったことなので混乱してしまった。

すぐに看護師さんが呼ばれ、どのように転んだか、一人で歩いていたのかなどいろいろ聞かれた。「私が横に付いていた」と言うと、看護師さんは口には出さなかったが「付いていたのになんで転倒するのか、ありえない!」と表情で訴えられていた気がした。

少し慣れてきた分、気を抜いていた部分があったのかもしれない。「慣れ」というものは怖い。しっかり支えていたつもりでも思わぬ時にバランスを崩してしまうことがあるのだということ、そしてそれは利用者様の生死に関わることもあるということを改めて思い知らされた。

その時、ケアワーカーさんも駆けつけてくれたが転倒させたことについては一言も触れなかった。そのことが余計私自身の身にしみた。

その後、そのケアワーカーさんには入浴指導もしていただいた。その時「お風呂はそうでなくとも危険がいっぱい潜んでいる。だから普段もそうだけど利用者様の身体に常に手を触れている事が大事。そうすることで滑ったりした時にも支えることができ、事故が未然に防げる」と言われ、これはあの転倒のことも含めての注意事項だなと受け止め、自分のしている仕事の責任の重大さを感じた。それにケアワーカーさん一人ひとりが気を引きしめて働いているのだなと思った。初心者の私にとってはちょっとコツがいるとか、難しい場合にはケアワーカーさんが「やるからいいです」と代わりにやってしまうことがあった。その時は自分の未熟さを感じたが、利用者様一人ひとりの状態を把握している上での行動なのだと考えた。

(4)何をしたらいいかわからない……

 今回私は実習生でも職員でもない立場で、こういった仕事も初めてだったため、「今は一体何をしたらいいのかわからない」と思うことが多々あった。何もしなければ何もしないでやがてやってくる帰りの時間……。私はそういった時間を利用者様と話す時間に当てていた。私から話しかける場合と利用者様に話しかけられる場合と両方だったが、話しがはずむと楽しくなってきてうまい切り上げ方がわからず、まわりは動いているのにずっと話していた。話すこと自体は悪いことではないと思うが、その時間に何をしたらいいかを聞いて指示を仰ぎ、より良い時間の使い方ができれば尚良かったと思う。

(5)しょうわさんのすごさ

 私は今までにこういった施設を見たことがなかったので良いも悪いもわからないが、とにかく1階ではベッドで寝ている人も少ないし、ほとんどが椅子に座って普通の人と変わらずに話したり、習字や手芸をしたりしている姿を見ると何か病気や障害のある人にはとても見えなくなっていた。それは私たちが当たり前にしていることを少しの手伝いで歩いたり、入浴したりしているからだろうか。とにかくこのしょうわさんは俗に言う、施設とはまったく自分の中で位置付けが変わった。

1ヶ月が終わって、私は何をしてきたのかと考えると、「介護」と呼ばれるものは一通り体験できたが私がやってきたことは「介護」という枠で囲ってしまうのは難しい。利用者様のためにやっているようで実は自分のためにもなっていたのだと思う。

ただトイレやお風呂まで歩くだけ、グループワークで隣の人に玉をまわしているだけで利用者様のリハビリになっていることは後で気づいたが、少し手伝わせていただくだけで障害のある人も病気の人も普通と変わらなく生活できるということは、すごいことだと思った。

(6)これでいいのか?!

 その中で少し違和感を覚えたのが忙しさの中、連絡帳のコメントが単一化したり、誕生日会が即席だったりすることが気になった。連絡帳は送迎以外で利用者様のご家族に利用者様のその日の様子を伝えていく大切なものだと思う。たいした返事が返ってこないことがあることも知っているが、「グループワークで~をした」「本人様のペースで過ごしています」といった似たようなことを書き続けている方にも問題があるのではないか。少しずつでも毎日変化をつけていく必要を感じた。その第一歩として前の日に書いたことは書かないことから始めるのはどうか。

誕生日会もカードの塗り絵はその日に急いで誰かが塗るのではなく、担当の人があらかじめ塗っておくとか遅番の人が塗っておくとかすると良いと思った。即席で準備されたものだとなんとか間に合っても気持ちがこもっているとは言い切れないし、毎日のようにご家族まで来ていただいてやる誕生日会の意味も薄れてくるような気がした。

(7)社会人として

 社会人として働くということも考えさせられた。ある日、個人的な用事で普通に次の日の休みと予定を変えてもらえないかと相談したところ、「契約としてはこちら側が提示した予定に従えない場合、欠席扱いになる。その用事が本当に大事なのか良く考えろ」と言われた。他にも体調を崩してしまって早退した時に「これからどこで働こうにも自分の身体の状態を把握しておき、こういうことは未然に防ぐ必要がある」と言われた。

この2つのことから思ったのは社会人として働いているつもりでも、まだ心はどこか学生のバイト感覚であったのではないかということだ。バイトでは許されていたことを普通にしてしまったことが実は社会では通じないということを痛感した。この2つの言葉は社会で働くことのルールを思い知らせてくれ、社会に出ても忘れないと思う。

1ヶ月は長いと思っていたが、本当に速く過ぎてしまった。この1ヶ月の中で自然に規則正しい生活ができていた。しっかり早起きして3食食べ、睡眠をとるという当たり前ともいえる生活を繰り返すと自然に自分も健康になっていくことを体感した。

しょうわさんで体験したことを胸に私は今後、他の施設を是非見学してみたいと思っている。そして今後も何か活かせることがあったら実践していき、将来は地域に密着した仕事に就きたいと考えている。

インターンシップを終えて -2-


跡見学園女子大学 2階療養棟インターンシップ生 渡辺 あゆ美


 1ヶ月間という短い間でしたがお世話になりました。このインターンシップに参加しようとした理由は、教職の実習で福祉に興味を持ったということと、自分は社会の中で何ができるかということを考えたいと思ったからです。

インターンシップの初日、緊張と不安を抱きながらしょうわに向かいました。しょうわの玄関を入ると近くに女性の利用者様がいらっしゃったので、笑顔で「おはようございます」と挨拶をしました。しかし、返ってきた言葉は「あんた、ニヤニヤしていて気持ち悪いね」というお言葉でした。正直、とてもショックでこれから1ヶ月間、やっていけるかなという不安が、さらに募ってしまいました。実際にインターンシップを行っていくのは、2階療養棟になりました。最初は、緊張のあまりコミュニケーションがうまくいかず、ぎこちなくなってしまうことがありました。また、挨拶、声掛けも恥ずかしいという思いから中途半端にしかできず、曖昧なままで終わってしまったということもあり、自宅に帰ると、頭で考えてもそれを実行できない自分に対して憤りを感じたりといろいろ悩んだりしました。そのため、利用者様の立場に立って介護をするということがなかなかできませんでした。が、ある日、トイレでの介助の際に、利用者様はとても恐縮されていて、そのような時に、精神的フォローが必要とされることを実感しました。

また、初めての夜勤では2時間おきの体交・おむつ交換とハードでしたが、利用者様を主体とした職場というのを実際に理解することができました。夜勤のおむつ交換で抵抗される利用者様もいらっしゃいましたが、そんな時でも、どのようにコミュニケーションをとったらよいか、また、丁寧且つ機敏に行うということが求められました。ただ、入浴介助の際に、私の不注意で職員の方に声をかけず、ある利用者様の立位を独自で行ったため、危険な目に合わせてしまいました。

常に死と隣り合わせ、自分の起こした行動で命の危機に陥れてしまう恐れもあります。その際に、仕事に求められる責任の重さを軽々しく考えることはできません。まだまだ勉強不足なこともありましたが、介護の際に利用者様がおしゃってくださる「ありがとう」という言葉はとても嬉しく励まされました。

また、職員の方には大変お世話になり、励ましのお言葉、アドバイスはとても大きな支えになりました。どうもありがとうございました。1ヶ月間、お世話になりました。